ごちうさをなぞる。(1)

ごちうさのストーリー展開が一区切りしたので、せっかくだから自分なりにごちうさを振り返ってみました。

~はじめに~

 本記事の趣旨としては、主に今一度自分自身がごちうさについて歩いていって、思ったことを振り返ってみよう、というものになります。

初心に帰ろう、というやつです。

 

それと一緒に、アニメ展開と漫画連載を並べて振り返ってみたりもしました。

みなさまも以下のスプレッドシートから時系列等を振り返りながら読んでみてもいいかもしれません。併せてよろしくお願いします。

docs.google.com

 

※上記スプレッドシートの一部データ(主にきららMAX掲載情報周り)は下記DBから引用しました。この場を借りてお礼申し上げます。

 

~1期を振り返って(前編)~

 

よし観返そう!と思って観返したのは久しぶりですが、やっぱり観るたびに何かしら気付きがありますよね。楽しい。
初見の気持ちも思い出しつつ……みたいなことも考えながら見ていましたが、全体通して本当に一挙一動のかわいさが丁寧だな~~と感じました。『女の子』としてのかわいさ、に収まるギリギリあたりでコントロールされているような。

やっぱり4コマ漫画、特にわりとコメディに近い作風のものが原作となっているので、フォーマットの特徴として行動一つ一つが起承転結に割り振られるわけで、それはただの一人の人間の動きとして見ようとすると若干不自然……?
……と言うとオーバーなのですが、まあ漫画の中ではかなりデジタル性が強いジャンル故に、連続的なもの……動画、アニメになると掛け合いに不自然な切れ目が見えてしまう、ということをごちうさ1期が放送されるあたりで私は思っていました。
個人的にその視点に革命を起こしたのは、ごちうさのちょっと前に放送された『ゆゆ式』アニメではあるのですが。それは別の話。

 

閑話休題
2期以降になると物語そのものを膨らませて補完するような手法が増えてきたような気がしてアニメスタッフの成長を感じたりするのですが、1期前半あたりでは1羽に3話入る話もあったりでネタ単位での補完、もとい女の子らしさの補完に目が付きました。
そういえばリアタイ時期もココアたちが何かするたびに「はぁこの場面の〇〇いちいちかわいい……」とか思っていました。世界に溢れるかわいいにありがたみ感じていこう……
これ単に動きがかわいいっていうのもそうなのですが、漫画のアニメ化という部分を気にしてみると、『セリフのない部分』……コマ間のつなぎだとか背景・コマ外のフォーカス外のキャラだとか、漫画をデジタルたらしめる要素の穴埋めが上手だと感じていました。
1~6羽の範囲で、上記の観点で印象に残ったシーンはこちらです。

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ココアのアホかわいいとこが強調されたり、制服着てはしゃいでいるのがかわいかったりで印象に残っています。

特にお泊りの起きるシーンは、一人一人起きていくところに女子~~~を感じるとともに、8巻まで読んだ今だとみんなまだおとなしいな……とか思っちゃって面白かったです。

気取りすぎないかわいさの"つなぎ"がアニメの地味ながら大きな魅力なのかな、と思った話。

 

~一方その頃きららMAXは~

まず、冒頭のきらま歴より1期放送中のきららMAX連載状況です。

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きらま歴(1期)

アニメ前半部分が放送していた頃は4巻3話『私は左分けにすると(ry』、モカ襲来編のプロローグにあたるお話が掲載されていました。


モカ襲来編(4巻4話)開始までにアニメで『お話をするお話』が放送されている、つまりココアがいつものメンバーみんなと出会う話まで放送されています。特に面白いのが、4巻3話でココアの成長の証としてとして注目されたラテアートが、その掲載までに放送された2羽で振る舞われていたこと。
連載追っているとアニメ込みでココアの成長や縁の広がりを意識させる作りになってたんだなーーって感じました。

メディア同士で展開が相互作用してるっぽいことを意識したのは割と最近なのですが、こうして振り返るとほんと最初から粋なことしているな~~って思います。
図には入っていないですが、1,2巻の発売月の掲載話がどちらも次巻1話になっていたりするのにもなんか意図感じたりしますね?しない?


~1期後半を振り返って~
6~7羽あたりから、このアニメ、そして『ご注文はうさぎですか?』にて綴られる『姉妹の物語』が線となって浮かび上がっていったように思いました。

使用エピソードの組み合わせ方も自由になったりアニオリも増えてきたり、本領発揮といった感じです。

 

特に、チノがだんだん色々な気持ちを発するようになっていくのが印象的でした。

6羽では嫉妬、7羽では怒りといったちょっとネガティブな気持ちもコミカルにぶつけていたり。

この2羽、怒ったりモヤッたりしてもかわいいなほんと何してもかわいい……というのもそうなのですが、かわいく描くといったことがそのまま距離が近くなっていることの表現にもなっているようで、すれ違っているのに見てて微笑ましくなってしまいます。

その後もココアと夜遅くまで話し込んだり(?)お爺ちゃんに自分が成長できたことを打ち明けたりと、積極的な動きが垣間見えるようになりました。

 その後、マヤメグと遊ぶ中で自分が変わったこと・またそれがココアのおかげであることに気付き、そして11羽で(偶然)ココアと共にクリスマス会を打ち立てる……という流れが全部好きなんです。

一挙一動の動機、その背景にある心の変化に対してちゃんとそうなる"べき"だったと、そう思えるような汲み取り方がなされてていいなあと……

そして、そういった心の変化が積み重なって12羽の物語と成った。これを強く実感させられる作品であったことが私がアニメ『ご注文はうさぎですか?』が好きな理由なのかなと、懐かしくなりました。

 

これは私がごちうさアニメ最大の功績と思ってることのうちのひとつなのですが、漫画1~3巻ってそれより後と比べるとストーリー要素が薄めというか1話完結のコメディ漫画感が強かったと思うんですけど、そんなデジタルに散らばった物語がアニメという媒体で連続性を得たように感じました。こんな、『チノが妹になる物語』が描かれていたんだなあって……

そう感じさせてくれたこと、私が『ご注文はうさぎですか?』の見えていなかった部分を見せてくれたことに強く感謝したのですよ……

 

アニメ放送前の時点でごちうさは1番好きな漫画でしたが、それでもアニメで見たことでさらに評価が一変したという、そんな思い出話でした。

 

~一方その頃きららMAXは~

上にも貼りましたが、1期放送中のきららMAX連載状況です。

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きらま歴(1期)

上で『3巻までは1話完結のコメディ漫画感が強かった』 と書きましたが、初めての長編がこのタイミングというのも面白い……

 

アニメでココアとチノの姉妹関係が形作られていく中で、『一方、この世界にはこういう形の姉妹もある』とお出ししてきた漫画の連載。

 アニメ後半でチノがココアにちょっとネガティブな気持ちもコミカルにぶつけるようになった、と書きましたが、そういったやり取りは『姉妹なら当たり前』とハッキリ言ってのけました。むしろもっとぶつかり合ってもいいと。

そして、妹となったチノは『妹でもある』ココアとその姉から何を思ったのか。

ココアとチノの姉妹の形はどんなものなのか。答えが出るのは少し先の話。

 

それはそうとアニメで頼れるお姉ちゃんっぽさがにじみ出てきたところでモカさんが殴り込みかけてきちゃってココアがあわわあわわしちゃうの、正直見てるこっちもあわわあわわしちゃうよね……

 

というわけで、初心を思い出しながらごちうさをなぞりなおしてみたお話でした。

近いうちに2期の話も書きます。

 

おわり。つづきたい。