春風の行方【きららMAX2021年11月号感想】
12月号、10巻13話をスッキリと迎え撃とうという記事。
今月のきららMAX掲載『ご注文はうさぎですか?』では、
— まんがタイムきらら編集部 (@mangatimekirara) 2021年9月17日
ココアたちが勉強会を開催。
思い描いた進路のために、
勉学に励みますが、シャロから重大な発言が…。 #gochiusa pic.twitter.com/6qfJNYcRZ6
ココアの進路について衝撃の事実を明かした上に、珍しく次回に投げた回。胃に厳しい。
ついに来てしまった……この時が……
しかしながら、個人的に衝撃が大きかった部分はココアが街を去る予定であることよりも、チノのリアクションだったり、それの告げ方に「らしくなさ」を感じたことだったりしています。
ココアが街を去るかどうか自体は、一時的か継続的かは置いていてなんとなく五分五分なのかなと思っていたところがあったので。
シャロの進路にも言えますけど、この子たちわりと自分のことで悩まない。
どうやら今回の話は次回へ続くらしいので、そこで何らかの解が明かされるまでに
・「らしくなさ」の正体とは?
・それは突拍子もないものなのか?
・ココアはこれからについてどう考えているのか?
あたりのわからないこと・知りたいことを整理したいなと思います。
Q1.姉妹って何?
「私がいなくても~」といったふうに、チノの成長を別れ話の導入として持ち出す様子が見られました。
チノと電話する前から街を離れる方向でほぼ固まってはいたので、ただの話題を出すための方便というのも多少はあるとは思いますが……
姉妹の別れといえば、そもそもココアはモカと別れて木組みの街にやってきたという過去があります。
ココアの姉妹観は当然モカ-ココア由来であるとしたら、今回の別れもあの頃の別れから何か地続きになるような理由があるのでしょうか。
モカ-ココアの現在の姉妹観といえば、「離れているからこそ高め合える」といったものがあります。
具体的な目的以外にも人間関係まで考えて離れることを決めたとしたら、『姉妹とは「離れているからこそ高め合える」のである』姉妹観をもとに、チノがこれから育つには自分は助けになれないどころか邪魔なのではといったようなことも考えていたりしているのでしょうか?
ココアがモカと別れた時や別れ話を切り出したときの話などは出ていないので、別れにおける姉妹観のヒントを求めるのであればそのあたりを考えてみたくなります。
以上がココアの話でしたが、一方の別れ話を切り出された側であるチノとしては「自立した・大丈夫である → だから離れる」といった主張は、どうにもチノの想う姉妹像とはズレているように見えます。
最後のコマでひどく動揺している(≒チェスで負けている)ことから、やはり自立してもココアがいなくなることは受け入れがたいと感じていることがわかります。
ココアはチノのことを考えてこの話をしたのか、そして姉妹観の相違まで考えて話したのか、というのがQ1の内容となります。
Q2.らしくないコミュニケーション
今月の千夜シャロを見るココアからも分かる通り、ココアは能天気なようでちゃんと周りをよく見てよく考えて行動しています。
そんな思考ができるココアにしてはラストの別れ話の切り出しがめちゃくちゃ強引だよね、というのがQ2の内容となります。
「問題なかったか~」←うん
「そうだよね」←うん?
「じゃあ安心して」←Why?
みたいな……
このあとも「あっ」「チェックメイト!」「さぁて明日からも」と逃げるように会話ぶった切るところも非常に「らしくない」ところに感じます。
千夜シャロ側も街を出る理由は話していないですが、そちらは双方納得の上で保留にしている状態なので余計にココア側の乱暴な会話が際立っています。
多少強引にでも話さないと機会なくてズルズル……っていうのはありがちなので、それで強引に…というのはわからなくもないけど…
もしかしてこの子ってモカにもこんな感じで話していたりしない?と若干不安に。
「らしくない」、一見すると一貫性が見られない今回の行動には何か軸が隠されているのでしょうか?
Q3.謎のモヤモヤ
どういう感情?
今回のオチは「(チノは成長したので)私はもういなくても大丈夫」という主張につながるわけですが、この妙に自己評価の低い一方通行気味なやりとりは4巻14話の喧嘩を思い出します。
なんだかんだココアはやっぱり自己評価が低いのでしょうか?
今月号のもう一方の軸である千夜シャロの進路の話と対になっていて、『不安や秘密はあるけど心の底で互いにとって自分は大切な存在である確信がある千夜シャロ』に対してまだそういう確信はないココアといった構図になっていたりするのでしょうか。
あと、電話で「お手本って誰の!?」と言っていましたが、まさかこの期に及んでチノが自分の背中を見てない可能性があるとお思いで!?
こういう部分が、まだ自己評価低が残っているところになるのでしょうか?
でもこの件については肝心なところを匂わせにとどめたりするチノが悪いみたいなところもあります。多分。
ただ、先に挙げた4巻14話の喧嘩を始めとして色々積み重ねたわけですから、やっぱり単に自己評価うんぬんって話だけであって欲しくはないかなといった気持ちもあります。あるんですけど、やっぱり電話のコマがどこか寂しそうなのがどうしても引っかかり…
ほんとどんな心理描写になるのでしょう?
Q4.そもそも、此処にいる理由は?
「私がいなくても大丈夫」とは言いますが、当のココア本人はこの街での目的は果たせたのでしょうか?
ココアがこの街に来た理由として『わくわくしたから』とありますが、これはいくつかある理由のうち1つに過ぎず、もう一方の理由は明かされていません。
仮にわくわくじゃないほうの理由で街を離れるとしたら、もう木組みの街にいたままでは達成できないものとなるのでしょうか?
このあたりはココアと同じく自分の意志で故郷を離れて木組みの街にやってきた人である、フユの視点で考えてみると何かわかったりするのでしょうか?
実際にチノがそう思ってフユとお姉ちゃんについてお話する流れとかあるかもしれない。
・そして次回は?
なんか帰還するらしい。珍しい告知。丸13話分テレパシーし続けた凛ちゃんさんかわいそう
この引きでこの告知するあたりガッツリ物語に干渉しそうですけど、どうなるのでしょうか?
ちょっとギスったりしたときの青山さんは、大人らしく調停者のような立ち回りをすることがありますが、今回もそんな感じなのでしょうか?
このタイミングで青山さんから何か聞けるとしたら、置いていく側からでも置いていかれる側からでも言葉が紡がれそうな雰囲気があります。これは自分の気が重いからそんな気がしているだけな気もします…
他にも、カジノに連れてかれたりしたモカさんはどうなったのか?もしかしたら付いてきたりしているのか?
あとはブライトバニーと苗ちゃんはどうなるのか?狩手結良?
色々気になる状態で迎える13話、なんか急に気になるものが増えた!!こわい!
あと1年近く残っています。その間にココアとチノがより理解し合えるのか……といった部分が、3年目のごちうさのメインターゲットになるのでしょうか?
去年までにやったイベント(クリスマスとか文化祭とか)だけ見ても、まだまだこの街の時間は残っているので、その時を悔いなく迎えられるようになればいいなと思います。
おわり。